こんにちは。
ぼくはこのブログで、(ほとんど直接は関係ないながらも)このブログのタイトルをメッセージとして心に抱きながら働いてきたし、記事も書いてきました。
ちょっと節目からはずれてしまいましたが、今年の4月で働き始めて1年が経ったので、まとめ記事を書きたいと思います。
「就活せずに満足した就職ができなかった場合、こういう学びが得られます」という1つの例として、参考にしていただければ幸甚です。「どういう会社に入ると自分はどうなるのか」というイメージが一番大切だと思うので。
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(ちなみにそもそもなんで就活しなかったのか?といいますと、元々進学する予定だった大学院に入学書類の出し忘れというアホな理由で入学拒否をくらったからです。
入学できないことが正式に判明したのが2011年3月17日。大学院入学の2週間前のことでした。
そのまま浪人をして大学院を受け直すという手もあったのですが、それでは面白みがないなということで働くことに決め、たまたまその前後に知り合った方の会社に転がりこみました。
会社の方も見ているこのブログで書くのも失礼な話ですが、働きたいと申し出たとはいえ、古いし、小さいし、残業代でないし、ボーナスないし、正直言って待遇や世間的ステータスを世の大企業と比較したら月とスッポンです。
それでもこの会社しか働ける場所がないというかなりネガティブな理由でその会社に籍を置かせてもらいました。
だから就活はそもそもしていないし、最初から満足した就職先だったかというと、全くそうではありません。それでもぼくはここで生きていくしかなかったし、ここで環境のせいにしておもしろい人生を送れないと決めつけるのも嫌だったし、
将来ビッグになるであろう同世代にも負けたくありませんでした。
だからぼくは「就活せずとも生きていけます」という想いを胸に、頑張ってやろうと決意したわけなのでした。)
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ぼくが1年働いてみて感じたこと。
・会社に慣れ、自社ビジネスと自社を取り巻くビジネス環境を理解し、ちゃんと会社に対して価値提供できるまでに、最低でも1年はかかる
・横文字カタカナの一見かっこいいビジネスワードやビジネススキル以上に、所謂泥臭いソフトスキルがいかに大切か
・会社に大きな功績を残すには数年かかるし、自分のアウトプットに何か1つに満足するまで会社をやめない方がいい
・世の中の生存している会社を経営している方々、事業部長などのポジションの方々は、みんな尊敬
でした。
一つ目-会社に慣れ、自社ビジネスと自社を取り巻くビジネス環境を理解し、ちゃんと会社に対して価値提供できるまでに、最低でも1年はかかる
字面だけで学ぶのと、身を持って経験することというのはやはり全く別物で、とりあえずの独り立ちには1年は要するなというのが実感。
「独り立ち」とは?という定義で言うと、一人で堂々とフロントに立てる、リードとして新しいことを頼まれる、進んで新しいことにトライできる、などなどでしょうか。
僕の場合をまず時系列で振り返ると
・(ロースキルで一通り回すことのできる業務でも)通常業務を一人で回すことに余裕が出て、粗利対人件費率が30%を切るようになるまでに半年前後
・業界における上流から下流までの構造と潮流、自社のこれまでの経験値とポジション、を腹落ちさせ、それなりのセールストーク・経営トークができるようになるまでにそこから数ヶ月
・新しい事業を始めるための実務作業へのブレークダウンと実行する勇気を得られるまでに数ヶ月
という感じです。
2つ目-横文字カタカナの一見かっこいいビジネスワードやビジネススキル以上に、所謂泥臭いソフトスキルがいかに大切か
これは本当に実感しているのですが、聞こえの良いビジネススキルよりも、泥臭くて、ともすると就活生に否定されがちな、付き合いの飲み会や摂政こそが、第一ステップで必要になるということは学生のときに誰も納得感ある形で教えてくれなかったことです。まぁ生意気すぎて、「身をもって知れ」という感じだったのかもしれませんが(笑)
結局仕事は人間同士が行うものなわけで、感情レベルの好き嫌いが重要な変数として効いてくるのは当たり前のことです。
営業で言えば、まず取引先に存在をどうやって認知してもらい、顔を覚えてもらい、発注の段になって担当者の頭の中にすぐに自分を思い出してもらえるかどうか、というのが肝要です。
もちろん、サービスが群を抜いて発注者のニーズにマッチしていれば別ですが、そう都合よく武器は揃っていないものです。そこでその状況を好転させるのは、営業の力。トークに自身がないならば、泥臭いゴマすり、度重なるご挨拶訪問、付き合いの飲み会、などなどから始まり、また同時に日頃のコミュニケーションの段階から他社と違ったことをしようとする差別化の工夫が最終的に実を結ぶのだとぼくは思っています。
ぼくは小さい会社なので客先に行く業務も、社内でこなす業務も経験できましたし、何より切羽詰まっている状況だったので、なりふり構っていられないという状況のおかげですが。
また社内コミュニケーションも大事です。それは気持よく仕事するため、そしてやりたいことをやらせてもらうためにです。
確かに会社によってはどうしようもなく固定化された場合もあるかと思います。ですが基本的にこういう時代ですから、若い世代に任せてみようという気持ちを持っていらっしゃる上の方々もたくさんいらっしゃると思うんですね。それでもうちの会社は任せてくれないとか、同期のあのひとにはどんどん任せてくれるのに自分には任せてくれないとか、それを外的環境要因として決めつけてしまうのではなく、翻って自分は任せてもらえるような部下なのか?上司に気に入ってもらえるように振る舞えているのか?ということ振り返ってみるべきで、そういった内省をせずに他者批判をするだけでは、一生チャンスは巡ってこない。自分がチャンスのサインを見逃してしまっている可能性を探り、社内摂政に力を注ぐことも仕事の内の一つだと思います。
3つ目-会社に大きな功績を残すには数年かかるし、自分のアウトプットに何か1つに満足するまで会社をやめない方がいい
ぼくは1年働いて、取り急ぎベースを均すことはできたと思っています。
そのベースを持って、今は海外クライアント・パートナーの開拓と海外事業の開発をメインで担当させて頂きつつ、国内事業拡大のための戦略作り、セールスポイントの強化、クライアント開拓なども並行して行なっています。
特に、新しい事業を創り上げていくことは学生時代のビジコンのようなアイデアコンテストとは訳が違うというのも実感させられます。予算も人材の工数も確保できるような状況ならまだしも、
すべてゼロという外的制約の中で、実現可能性がありそうでかつ中長期的に勝てる事業を形にするというのは、本当に一朝一夕ではいかないわけですね。お金を生み出すことができるモデルを完成させるには、年単位の時間が必要だなと。
と同時に、自分で新しい価値を会社に残さないうちに辞めるのよっぽど素敵なチャンスが到来しない限りは考えないほうがいいとも思っています。
環境がベストな状況なんて、一生巡ってこないので、制約の中でどれだけ価値創造できるかという視点を持ち続ける方が、どの会社に移っても、自分で事業を始めても、活かすことができます。
4つ目-世の中の生存している会社を経営している方々、事業部長などのポジションの方々は、みんな尊敬
小さい会社なので、自分の仕事も会社の売上に直結してきますし、自分が稼がないと給料も上がりません。
残業代は出て当たり前、ボーナスは出て当たり前、新卒も毎年採用して当たり前、という当たり前が全くない環境で働いてみると、会社を経営することがどれだけ大変なのか身に染みます。
他社さんの一人当たりの売上高、売上推移や従業員数の伸びをチェックしてみたりしていると、自社の業績や財務状況を把握しているからこそ、会社を存続させている方々のすごさ、業績を伸ばしている方々のすごさに圧倒されます。
他社さんの頑張りはぼくのモチベーションであり、ベンチマーク。会社の総売上を伸ばせるように頑張らなければと、背筋がぴっと伸びます。
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さて。
全く満足していなかったぼくの就活でしたが、いまの仕事生活にはとても満足しています。日々学ぶことがあるからです。
そうすると、「何を学ぶのか?」という話になりますが、会社で学ぶことのできることは、業界、規模、部門などによってもちろん変わってくるので、自分の学びたい分野や生かしたい分野があるのであれば、そこがマッチする会社を選択していくのがいいでしょう。
では、そういう好みのないひとはどうすればいいのか?
ぼくは適当でいいと思います。何を学べるかや何を生かすか、は大半のひとにとっては長い目で見て副次的な要素でしかないなと、周りの方々を見て感じているし、
日本の場合、他の国のように真面目に学ぶ国ではありませんから、大学時代のストックなんて、相当インプットした人たちでない限りないも同然で、仕事の実務に勝る学びはありません。
それよりもむしろ、その会社をフル活用すること。
それさえできれば、どんな会社に入っても何かしらの要素での学びはありますし、学びの深さも増します。
一期一会のチャンスを選り好みして無駄にしたり、ずっと自分探しをしたり、好環境が回ってくるまでぼーっと待っているよりも、ずっと生産的です。
そして、積極的に目の前の状況から学んでいくことによって、今の自分に足りないもの、これから学びたいものが見えてきます。昔の自分が立てた計画なんて、変化してきた今の自分からしたらゴミみたいなものですよ。
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それでは、みなさんが良い形で就活を終えられることを祈っております。
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