2012年4月8日日曜日

[TED]幸せを創造すること-Why are we happy?から

先日見た"Why are we happy?"というTEDのビデオを見て、「幸せ」について考えたことをまとめました。
前に書いた「ぼくらのすぐそばにある幸せという気持ち。」と似たような内容ですが、もう少し整理されていると思います。



このスピーカーはビデオの中で、"We can synthesize happiness."と言い、Natural HappinessとSynthesized Happinessという2種類の幸せを取り上げています。
Natural Happinessを「自分のほしいものを手に入れて得られる幸せ」、Synthesized Happinessを、悪い状況にあるとき(「目標達成」の文脈で言うなら目標達成できなかったとき)に生み出す幸せ、と定義しています。



Natural Happinessは、「目的達成型」のひとが好む幸せであり、従来考えられてきている幸せです。
また定点的で、一瞬の幸せという状況しか保証してくれないものでもあります。そういう意味で簡単に壊れてしまう幸せだとも思います。

例えばあなたの収入が増えて1000万以上になったとします。1000万円以上の収入が稼げるようになったときは幸せだと思います。でもその幸せは長続きするでしょうか?収入が増えた分支出が増えて、却って苦しむことだってあるはずです。
ぼくの場合は両親を見てずっとそう思って来ました。(ぼくの両親は収入が多くても高価なマイホームを立ててしまい、家のローンがまだまだ残っていて結局ひたすら働かなければいけない状態にいます。)

だからNatural Happinessというのはある種Old Happinessのようなものだと感じています。
国が成長し、努力すればするだけ、働けば働くだけ、欲しい物が手に入った時代には適切な概念だったのかもしれません。

ですが、これから必要な考え方は「幸せは努力して手に入れるものではなく、気づくもの、認識上の産物。」だと思っています。
高度経済成長期のような伸びを期待できなこの時代にこの考え方をできないひとが多いから、「日本は鬱屈としている」とみんなが感じていると思うんですよ。

それにそもそも、Natural Happinessしか概念がなければ、先進国の人たち以外は全員不幸だと感じているということになる。そしてこれが真実ではないということは現地を訪れたことのある人たちはわかるかと思います。

そこで、Synthesized Happinessの登場です。
自分のマインドセット次第で規定されるSynthesized Happinessは「線的に幸せな状況」です。
外的要因によって左右されない幸せの考え方なので、自分で創りださなければいけないという点では難しいのかもしれませんが、Natural Happinessだけを求めるよりは精神的に健康だと思います。定点的にNatural Happinessを享受するためのベースとして幸せを創りだしていくことができるので。

ただ実感としては、他者からの評価ではなく自己評価軸をしっかりと持つことに慣れていないひとが多い。
それはやはり、一般的なレールがあって、他者の目を気にしていきるように抑えつけられがちな、日本社会の在り方の問題なのかなとも思います。

ついつい他人と比べてしまうひとに考えてもらいたいのは、幸せって、数値化して比べることのできるものなのか、他人に「お前は幸せだ」と言われたから「私は幸せなのか」と実感するものか、ってことです。自分が「わたしは幸せだ」と思ったら、幸せなんです。それでいいんです。



ぼくはこのブログを開設した際に書いた通り、大学院に事故的にいけなくなりました。
試験もパスしていたにも関わらず、進学2週間前に唐突に勧告されました。
色々と考えた上で、小さな小さな会社で4月から働き始めました。
周りは所謂大企業、外資系、脂ののっているベンチャーに就職していく中で、SOHOオフィスの従業員数5人もいない会社に就職しました。
想像していた社会人生活とは全然違っていました。

それでもぼくはHappinessをSynthesizeできたから、頑張れています。
大学院に行けないことが確定したあとの晴れた日曜日、好きな音楽を聴きながらお日様の下歩いているときにふと思ったんです。「あーいまおれ幸せだなー」って。

そしていまも、同世代より享受している金銭や福利厚生は劣るけれど、シェアアパートのみんなで年越しをしたり、金麦タワーを作って「金麦-」って叫んでみたり、キャンドルナイトしながら語り合ったりできて、「あー幸せだなー」って思うんです。


ぼくの人生はこういう素敵な線的なSynthesized Happinessによって下支えられています。
みなさんの人生もPotential Synthesized Happinessに溢れているはずです。



もうすぐ幸せな1日が終わり、そしてまた幸せな1日が始まります。
明日も頑張りましょう。

1 件のコメント:

  1. 仕事に追われると気づく事を忘れてしまう。幸せって何だろう?と意識し続けるのが大事なのかもね。

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