以下、その中の読んでよかった本10選をまとめました。全部で25冊しか読んでいないので、読んだ本のうちの半分がリストアップされることになるというあまりイケてない感じですがご勘弁を。
年始に読んだ本はどうしても印象が薄まってしまうのですが、ここに挙げた中でさらにお薦めを選ぶとするなら、山本七平の「日本人とは何か」、ジョセフ・ヒースの「反逆の神話:カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか」になります。
やっぱりコメント入れました。タイトルだけでは何の本かもわかりませんし。
著者の佐伯先生の本はどれも比較的読みやすいので、小難しいことを平易な説明から理解したいという方にはお勧めです。本著では歴史的な思想の変化を追うこと、なぜ人を殺してはいけないのか、援助交際は許される行為か否か、といった現代風なトピックに対して考察することを通して自由とは何か考察する取っ掛かりをくれる本です。バーリン、ウィトゲンシュタインあたりの積極的自由・消極的自由という考え方は、この本を呼んでいた年始当時のぼくにとっては非常にタイムリーな考え方で印象に残っています。
社会主義国家、共産主義国家の風刺小説として有名な本です。著者のジョージ・オーウェルの書いた1984年は、村上春樹の1Q84などでも出てきますね。スターリン、トロツキーなどの時代の様子を農場をネタにしてストーリー仕立てにしています。この本も取っ掛かりとして非常に優良な本です。
1900年代、発展途上国に何が起きたのかについて説明してくれる本。食糧危機がいかにして起こったのか、なぜアフリカの国々は1900年代に成長せず、むしろ色々なインデクッスが悪化したのか、その理由が分かります。ショッキングだった大賞を選ぶならこの本でしょうか。
過去に実在した独裁者たちを例に取り、権力が権力たる所以とその仕組を教えてくれます。巨大な組織がどのように機能していくのか、上の人たちが何を考えているのか、国単位の思考でなくても生かせるエッセンスが詰まっています。
上でご紹介したスーザン・ジョージの本に負けず劣らずショッキングだった本。アメリカを嫌いになれる本です(笑) こちらも1900年代に何が起こったのか、世界銀行が何をしてきたのか、議事録なども引っ張り出してくる良著です。「なぜ世界の半分が飢えるのか」や「独裁者のためハンドブック」と重なる内容なので、興味のある方はこの3冊をまとめ読みしてもいいかもしれません。
非常に長い本ですけれども、日本の歴史が詰まった名著中の名著です。エッセンスが詰まりすぎて、正直1回だけでは絶対追いつけないです。まだぼくは1回しか読めていないので、いつ2週目を読もうかと考えておりますが、1週だけでも日本がどういう国だったのか、どういう人たちが、どんなことをしてきた結果として、今の日本があるのかとても勉強になります。
フランス旅行中に読破した本。キャラクターベースでフランス革命を追っていく新書です。キャラクター視点で描いてくれているので、下手に概説しようとする本よりも分かりやすいのと思います。ぼくは本著を読んでロビエスピエールという人物にとても惚れました。血の多く流れたフランス革命時代先頭を走っていた人たちは30歳前後が多いのですけど、そういう意味でも感慨深い本でした。
雑学本程度にさらっと読める本です。ですがぼくのように経済学門外漢の方が疑問に思っているようなことをうまく取り上げて話をしてくれています。普段経済のことよくわからないなと思っている人には是非お勧めしたいですね。
何かしらの左翼的な活動をしている人、していた経験のある人にとっては非常に面白い本だと思います。いつどんな時代であってもカウンターカルチャーというものは生まれるけれども、それが結局どういうわけか消費の対象として経済に組み込まれ、無力化されていく、そういう実在した現象を一つ一つ例に取りながら、この世の中を社会的意義深い方向に変えていくというのはどういうことか教えてくれます。
反逆の神話の中でレファレンスとして登場していた本。実はわたしは日本語版ではなく英語の原本を読みました。なぜならKindleで1円、ネット上では無料で公開されているからです(笑)こちらも動物農場に近しい、社会主義・独裁をテーマにしたSF小説です。人間とはどんな動物なのか、考えさせられる皮肉な展開にハッとさせられる本です。











