メイカーズを読み、デジタルファブリケーションにも興味のある人間として行かないわけにはいかないなと。
直後の感想としては(すごく失礼なことを承知で言うけれど)、電子工学的なモノづくりでぼくらの生活は変わらないのではないか、ということです。
理由1)ぼくらのようなど素人が展示を見ても「何がすごいのかわからない」ものが多すぎた。技術者にしかわからないものは一般消費者にはわからない。その作品の価値もわからないと思うんです。
理由2)(すごさがわからないことにも繋がりますが)生活が変わる感覚にはならなかった。遊びとしては楽しめるかもしれないけれど、必需品になり得るかというとそうではなさそうでした。
個人的に気になっていたデジファブも、「雑貨しか作れないのでは・・・?」と当日疑問を感じていました。MAKERSを読んだときは、中規模スケールでグローバルに戦える環境が手に入りやすくなるというところにすごくわくわくしたのですが、そこで生産されるモノの限界を感じた、という感じです。
デジタルファブリケーションのもたらすもの
ですが、帰宅後もう一度デジタルファブリケーションについて調べて見たところ、実は今スポットライトが当たっている3Dプリンタやレーザーカッターはデジタルファブリケーションの興りでしかないようです。今の注目のされ方はこの大きな流れからすると不本意なのかもしれません。SFCの方の説明を下記引用します。
「デジタルファブリケーション」の技術的なインパクトは、「離散的な(デジタル)物質」をつくり、製造と分解が等価になるような可逆的プロセスを実現することであると考えられます。さらにはそうした物質に「知能」を埋め込み、プログラム可能にする(Programmable Matter)ことにあるといえます。
(中略)
2010年8月に開催されたFAB6におけるニール・ガーシェンフェルドの研究ロードマップによると、
・FabLab1.0 Computer -> Machines (How to make almost anything)
・3次元プリンタやカッティングマシンで自由にものをつくる(上述)
・FabLab2.0 Machines -> Machines (How to make something that makes almost anything: Machines That Make)
・3次元プリンタが3次元プリンタを生み出す。自己増殖型機械。
・FabLab3.0 Code -> Material
・物質に「コード」が書き込まれている。可逆型マテリアル(レゴブロック?折り紙?)
・FabLab4.0 Program -> Material
・物質に「プログラム」が書き込まれている。変形する物質群(スネークキューブ?)
という順番で捉えているとのことです。
1.0と2.0はツール革命、そして3.0と4.0はマテリアル革命です。
私の予想では、さらに、アセンブラ(組み立て機)やディスアセンブラ(分解機)といった従来にないマシンがその両者を繋ぐのではないかと思います。
引用:「デジタルファブリケーション」の意味するもの
(中略)
2010年8月に開催されたFAB6におけるニール・ガーシェンフェルドの研究ロードマップによると、
・FabLab1.0 Computer -> Machines (How to make almost anything)
・3次元プリンタやカッティングマシンで自由にものをつくる(上述)
・FabLab2.0 Machines -> Machines (How to make something that makes almost anything: Machines That Make)
・3次元プリンタが3次元プリンタを生み出す。自己増殖型機械。
・FabLab3.0 Code -> Material
・物質に「コード」が書き込まれている。可逆型マテリアル(レゴブロック?折り紙?)
・FabLab4.0 Program -> Material
・物質に「プログラム」が書き込まれている。変形する物質群(スネークキューブ?)
という順番で捉えているとのことです。
1.0と2.0はツール革命、そして3.0と4.0はマテリアル革命です。
私の予想では、さらに、アセンブラ(組み立て機)やディスアセンブラ(分解機)といった従来にないマシンがその両者を繋ぐのではないかと思います。
引用:「デジタルファブリケーション」の意味するもの
3Dプリンタやレーザーカッターによって生まれるモノそのものの価値よりも、その技術と合わせてもたらされるその先の革命にもっと目を向けなければいけないということですね。デジタルファブリケーションはこの流れで再度調べてみたいところです。この流れが本当に実現するなら、電子工学的ものづくりでやはり生活は変わりますね。
#ちなみにここで出てくる「変形する物質」に関しては、[TED]自己組織化する話にて動画を紹介しています。
未来を感じた生物機械工学系
さて、直感的に未来を感じる展示もありました。それはラボツネさん。
眼球の動きなどによって生じる電気信号を使って車椅子を操るというものを紹介していました。
この展示を見て、こういう入力系または出力系が今までと違うものに対し、未来を感じるのかなと思いました。
このとき脳波で操作するのは難しいという話を展示主の方から聞いていたのですが、とあるTEDトークではその脳波や神経などと接続して操作するという話が紹介されています。
10:38からはゴキブリの神経と脳に電極を刺し、ジョイスティックで操作するという話、
12:40からはラットをロボット化する話、
14:20からは脳波でロボットアームを操作する話、
が登場します。ここまで来ると、この動画のタイトルのように倫理的な部分で恐怖を感じてしまいますが・・・。
ぼくが感じたのは、入力系・出力系が従来と異なる新しいインターフェイスが新しい生活を感じさせているのだな、ということです。ただ現状、あの電脳コイルの世界やARの例として出されるスカウターも、すべてメガネというインターフェイスを通してのことなんですよね。
みんながメガネをかけると考えると少し実現性は低いのかと思いつつ・・・Google glassの開発には注目していきたいなと思っています。
ちなみに、Maker Faire Tokyoが開催されていた日本未来科学館の常設展示の方が個人的には面白く・・・(笑)アナグラという3階のコンテンツはぜひ体験してみて欲しいです。空間情報科学(?)という分野だそうです。

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